和歌祭の貴重な資料
和歌祭は江戸時代から続く歴史あるお祭りです。
また、そのお渡りの内容も時代に反映され、ずいぶんと様変わりしたものもあります。
そんな和歌祭を研究される方はたくさんいますが、今回ここで紹介するものは、遠く海外で和歌祭を研究された方のものです。
膨大な量の論文になっていますので、詳しくご覧になりたい方はこちらまで。
 

「ニューヨーク・パブリック・ライブラリー所蔵スペンサーコレクション所収
和歌祭御祭礼餅搗踊行列図巻の分析」を研究して

Kazuko Morohashi
諸橋 和子
1997-1998 ロイヨーラ・メリーマウント大学 教育学部
1998-1999 早稲田大学国際部(日本語学・文化学)
1998-2000 カリフォルニア州立大学ロングビーチ校へ転校、教育学部卒業
2000-2001 ロンドン大学東洋アフリカ学院、Arts and Archaeology学部修士得る(2002)
2001-2002 ロンドン大学東洋アフリカ学院研究学生として祭礼図についての自己研究を行う
2001-2003 Kazari:Decoretion and Display in Japan
15th to 19thCenturies (Japann Society,New York and British Museum)
学芸アシスタント
和歌祭を研究課題として取り上げたのはロンドン大学で日本美術史の修士学生のときでした。2001年の春のある日、セインズベリー日本美術文化研究所の所長、ニュール・ルーマニエル博士から「カザリ」といった展覧会を作るためのアシスタントとして働き始め間もないころです。展覧会や会議に関しての作品スライドを見ているなか、一点どの先生方も聞いたことがない祭礼図絵巻が取り上げられました。それが、私の論文課題となったニューヨーク・パブリック・ライブラリー所蔵の和歌祭御祭礼餅搗踊行列図巻です。とても庶民的で色鮮やかに活き活きと描かれており典型的な祭礼図とはいろいろな綿で異なりことから非常に興味を持ちました。

その後、絵巻についての研究を始めましたが、ロンドンでは文献が揃わず行き詰まり困り果てていました。アメリカにいる両親にも電話で相談した数日後、父からメールで和歌祭保存会の方への紹介が届き、その時点から研究に関する様々な情報、文献等を送っていただき、また和歌山に行った際にも非常に力強いサポートをしていただき、2002年に修士論文が認められました。

海外で日本文学に関する学者のなかでも徳川家に由来する美術や文化に興味は増えつつあるばかりです。そのような後景の中、自分もこれからも和歌祭について勉強を進めたいと思います。祭礼とは、宗教的・社会的・文化的、そして美術的にも非常に重要な影響力を及ぼしてきました。その中、歴史的な分野から生まれた祭の社会影響、絵画での反響も観察してみることの重要性を和歌祭の研究から改めて実感することができ、個人的にも非常に貴重な勉強となりました。
Kazuko Morohashiさんの論文。68ページにも及びます
 
ニューヨーク・パブリック・ライブラリー所蔵スペンサーコレクション所収の絵巻。Kazuko Morohashiさんが研究したもののひとつ、餅搗踊の様子
お渡りの様子がいきいきと描かれています
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